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抗体-薬物複合体PADCEV™(エンホルツマブ ベドチン) シスプラチン適応の筋層浸潤性膀胱がんを対象としたペムブロリズマブとの併用療法について欧州CHMPが販売承認勧告を採択
2026年09月18日

- 現在の標準治療と比較して再発、病勢進行または死亡のいずれかが起こるリスクを
47%、さらに死亡リスクを35%減少させたEV-304試験の結果に基づく肯定的見解 -
- 欧州委員会により承認された場合、欧州における本併用療法の適応が
シスプラチンを用いた化学療法に適応のある筋層浸潤性膀胱がん患者にも拡大 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、Pfizer Inc.(本社:米国ニューヨーク州、以下、「Pfizer」)*と共同で開発を進めている抗体-薬物複合体(Antibody-Drug Conjugate:ADC)であるPADCEV™(一般名:エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え))とMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)の抗PD-1抗体Keytruda®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))の併用療法について、シスプラチンを用いた化学療法に適応のある筋層浸潤性膀胱がん(Muscle Invasive Bladder Cancer:MIBC)患者を対象とした術前術後の補助療法として、欧州医薬品庁(European Medicines Agency:EMA)の欧州医薬品委員会(Committee for Medicinal Products for Human Use:CHMP)が、適応追加に関する販売承認勧告を採択したことをお知らせします。

 今回のCHMPによる勧告は、第III相EV-304試験(KEYNOTE-B15試験)の結果に基づくものです。EV-304試験において、シスプラチンを用いた化学療法に適応のあるMIBC患者を対象に、エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法(以下「本併用療法」)は、現在の標準治療である術前補助化学療法(ゲムシタビンとシスプラチン)(以下「術前化学療法」)と比較して、無イベント生存期間および全生存期間を有意に改善し、術前化学療法群と比較して、再発、病勢進行または死亡のいずれかが起こるリスクを47%減少させました(ハザード比[Hazard Ratio:HR]=0.53、95%信頼区間[Confidence Interval:CI] 0.41-0.70、片側検定においてp<0.0001)。また、併用療法群は術前化学療法群と比較して、死亡リスクが35%減少しました(HR=0.65、95%CI:0.48-0.89、片側検定においてp=0.0029)1。
 EV-304試験における併用療法群の安全性は、各薬剤でこれまでに報告されているプロファイルと同様であり、新たな安全性シグナルは認められませんでした。原因を問わないグレード3以上の有害事象の発生率は、併用療法群が75.7%、術前化学療法群では67.2%でした1。

 EV-304試験の結果はNew England Journal of Medicineに掲載されました1。

 欧州では年間200,000人以上が膀胱がんに罹患していると推定されており、特に南欧および西欧において、世界で最も高い罹患率が報告されています2,3。MIBCは膀胱がんの約30%を占める進行性かつ悪性度の高い疾患であり、がん細胞が膀胱の筋層に浸潤している状態を指します。そのため、適切に治療されない場合、がんが体の他の部位へ転移するリスクが高まります4。

 ECによる承認が得られた場合、本併用療法のEUにおける適応は、シスプラチンを用いた化学療法に適応のある切除可能なMIBCの成人患者にも拡大されます。これは、切除可能なMIBCを有するシスプラチン不適応の成人患者に対する術前術後の補助療法として、2026年6月に承認されたことに続くものです。

 今後、欧州委員会(European Commission:EC)は、約2カ月以内に最終判断を下す見込みです。承認された場合、ECの決定は、欧州連合(European Union:EU)に加盟している全27ヵ国に加え、アイスランド、リヒテンシュタインおよびノルウェーにも適用されます。

 本件によるアステラス製薬の通期業績への影響は、通期(2027年3月期)連結業績予想に織り込み済みです。

以上

PADCEVTM(エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え))について
エンホルツマブ ベドチンは、ほぼ全ての尿路上皮がん細胞に発現し、細胞間の接着に関連するタンパク質であるネクチン-4を標的とするファーストインクラスのADCです5。非臨床試験データから、エンホルツマブ ベドチンの抗腫瘍活性は、がん細胞上でエンホルツマブ ベドチンがネクチン-4に結合して標的細胞内に取り込まれると細胞障害性物質であるモノメチルアウリスタチンE(Monomethyl auristatin E:MMAE)が放出され、細胞増殖抑制(細胞周期停止)および細胞死(アポトーシス)が生じることによることが示唆されています5。

エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブまたはベラヒアルロニダーゼ アルファ-pmphの併用療法は、米国において、シスプラチン適応の有無にかかわらず、MIBCに対する術前術後の補助療法として承認されています。また、EUではシスプラチン不適応のMIBCに対する術前術後の補助療法として承認されています。

本併用療法は、シスプラチン適応の有無に関わらず、局所進行性または転移性尿路上皮がん(locally advanced or metastatic urothelial cancer:la/mUC)に対する治療法として、米国、日本を含む世界各国で承認されています。欧州においては、白金製剤適応のla/mUC患者に対する治療法として承認されています。EUでは、白金製剤適応の切除不能または転移性の尿路上皮がん患者に対する治療法として承認されています。

EV-304試験について
EV-304試験は、シスプラチンを用いた化学療法に適応のあるMIBC患者を対象に、術前術後の補助療法としてエンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法と、術前補助化学療法(ゲムシタビンとシスプラチン)を比較評価する、非盲検無作為化第III相試験です。被験者は、併用療法群、術前化学療法群に無作為に割り付けられました。いずれの群においても、膀胱摘除術が実施されました。エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法は、手術前後に分けて実施され、エンホルツマブ ベドチンは計9サイクル、ペムブロリズマブは計17サイクル投与されました2。

主要評価項目は、併用療法群と術前化学療法群を比較したEFSです。これは、次のいずれかのイベントの最初の発生までの時間として定義されます:膀胱全摘除術(Radical Cystectomy: RC)を妨げる病勢の進行、残存病変を有する患者がRCを受けられなかった場合、手術時の肉眼的残存病変、画像検査および/または生検によって評価された局所または遠隔の再発、原因を問わない死亡。主な副次評価項目は、OSならびにpCR率です3。EV-304試験の詳細は、www.clinicaltrials.gov.を参照ください。

アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、科学の進歩を患者さんの「価値」に変えることを目指すグローバルライフサイエンス企業です。私たちは、がんや、眼科・泌尿器疾患、免疫、ウィメンズヘルスなどの多様な領域において、革新的な治療法を提供しています。研究開発プログラムを通じて、アンメットメディカルニーズの高い疾患領域において新たなヘルスケアソリューションを開拓しています。
アステラス製薬の詳細については、www.astellas.comをご覧ください。

Pfizer、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAとの提携について
Seagenおよびアステラス製薬は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)と、尿路上皮がんを対象としたPADCEVTM(エンホルツマブ ベドチン)とKEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)の併用療法を評価するために、臨床開発の提携契約を締結しています。既にご案内した通り、2023年12月14日にPfizerはSeagenの買収を完了しました。KEYTRUDA®はMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの子会社であるMSDの登録商標です。

注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さまざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。

お問い合わせ先:
アステラス製薬株式会社
広報
TEL: 03-3244-3201

参考文献
1. Galsky MD, et al. Enfortumab Vedotin and Pembrolizumab in Cisplatin-Eligible Bladder Cancer. N Engl J Med. 2026;395:338-348.
2. European Association of Urology. Bladder Cancer: The Forgotten Cancer. Available at: https://uroweb.org/news/bladder-cancer-the-forgotten-cancer. Date Accessed: August 2026.
3. Zhang Y, et al. The global landscape of bladder cancer incidence and mortality in 2020 and projections to 2040. J Glob Health. 2023;13:04109.
4. Bladder Cancer Awareness Network. What is Muscle Invasive Bladder Cancer? Available at: https://bcan.org/what-is-muscle-invasive-bladder-cancer/. Date Accessed: August 2026.
5. Challita-Eid PM., et al. Enfortumab vedotin antibody-drug conjugate targeting nectin-4 is a highly potent therapeutic agent in multiple preclinical cancer models. Cancer Res. 2016;76(10):3003-13.

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